ついに採用活動も…Facebookが変えようとするソーシャルリクルーティング

20170220

こんにちは、アクトゼロの山田です。
先週、日本でのアクティブユーザーが2700万人を越えたと報道されたFacebookが、今度は採用領域での新機能を発表しました。ただし、日本はまだリリースされておらず、アメリカとカナダに限定されています。恐らく、この2か国での検証が終わったのちに、世界各国でリリースされるものと考えられます。

Facebookページ上で求人募集が可能に

新しいサービスと言うよりは、既存のFacebookページのいちメニューといった立ち位置で、通常の投稿のように求人情報を作成できる仕組みになっています。つまり、これまでにFacebookページを使った経験があれば、その延長線上で簡単に採用活動を行うことができることになるのです。そこで作成した募集中の求人情報はFacebookページ内の「Jobs」内に格納され、一般ユーザーはそこから閲覧できるようになります。

一方、求職者は、その求人情報の中から自分が興味があるものを検討した上で、ワンクリックで応募できるようになります。その応募と同時に設定したプロフィールが企業側に送られ、以降はMessengerのスレッドで企業担当者とのやり取りが行われる流れです。企業を絞らずに求職活動をするユーザーは、「Jobs」カテゴリから目当ての求人情報を探すこともできるようになります。

この採用機能がターゲットする企業規模では、大企業と言うよりは中小企業になります。Facebook社も明言していますが、大手企業では採用費用を予算化していて、自社で採用サイト等を立ち上げて運用しているようなケースが多くそちらを重視しているため、お金を掛けずに募集できる新たな求人手法として中小企業の活用を狙っているようです。

個人と企業、それぞれのメリットとは?

今回のこの機能、求職者個人、そして企業としてのメリットは何なのでしょうか?

個人にとって最大のメリットは、Webサービスを利用するごとに新たにアカウントを作るという流れに、ようやく終止符を打てるという点が挙げられます。友人との交流から、転職までをひとつのFacebookアカウントによって管理できるのは、何よりも便利です。そもそも、新しく転職サービスを申し込む際に発生する、細かな情報登録の作業も大幅に減ることになります。ただ、デメリットもあって、セキュリティの面では、IDとパスワードが漏れてしまった時の被害はより大きくなります。より、個人のセキュリティ意識が試されることになるでしょう。

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一方、企業にとってメリットとして考えられるのが、Facebook広告でその威力を見せ付けている「ターゲティング」の部分です。その高いターゲティング精度によって、求めている人材をセグメントしてリーチすることが可能になるのです。もちろん、自社ページ内に採用情報を置くことは無料ですが、特定のユーザーにリーチしたい場合は、有料の広告メニューを利用する必要があります。お金が掛かるとは言っても、欲しい人材に対しピンポイントに自社の求人情報をリーチさせることができるため、無駄のない採用活動ができると考えられます。全般的に人材不足の現状から、採用費用を抑えながら精度の高い応募者を確保する手段として注目されます。

勢力図が塗り替わる?ソーシャルリクルーティング

今回のこの動きは、明らかにLinkedinやWantedly(日本市場だけですが)といったソーシャルベースのリクルーティング領域をも着実に押さえておこうという、Facebook社のかなりアクティブな動きに感じられます。個人と企業、それぞれのユーザーを抱えるFacebookならではの強力なマッチング機能と言っても間違いではないでしょう。

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これまでは、個人で利用するSNSと転職活動を行うサービスでのアカウントを分けるというのが一般的な流れでした。しかし、Facebookアカウントは、リアルな人間関係が築かれていることに加え、投稿を含む様々な登録情報が蓄積されていることを考えると、もはやインフラといっても過言ではないレベルに達しています。そういった状況の中、Facebookアカウントがオンラインにおける自身の分身となっているとも言え、仕事のキャリアが紐付くのは当然の流れかもしれません。そして、企業としても使い慣れているFacebookというサービス上で採用活動ができる取り組みやすさは、大きなアドバンテージとなり得るでしょう。

日本ではまだサービスは開始されていませんが、アクティブにビジネスにもFacebookを活用するユーザーを中心に拡大する可能性は十分あるのではないかと思います。世界規模で見ればLinkedinが、日本市場ではWantedlyといった勢力図を持つソーシャルリクルーティング領域が、今後は大きく変わってくるかもしれません。

アクトゼロ / 山田