中央省庁でのFacebook活用も本格的に

543_3

先日、地域情報に特化したFacebook活用について、このソーシャルメディアインサイトにていくつかご紹介しました。地域社会に根差したものだけでなく、もう少し大きな枠組み、いわゆる中央省庁においてもFacebookを活用するケースが増えてきました。今回は、そうした中央省庁での活用をご紹介するとともに、ちょっと面白いFacebookアプリを取り上げてみたいと思います。

情報発信を中心に独自のコンテンツを展開する場合も

中央省庁のFacebookの活用方法を眺めてみると、ソーシャルメディアを活用する際に最も重視されるであろう“コミュニケーション”に特化したものは見当たりません。基本的に、情報を発信するメディアとしての活用に特化しており、相互交流を行っているケースはほぼありません。

これは、相互交流を行うための体制を構築することが現状難しいからなのではないかと思っています。一般的な企業アカウントは、基本的な方針を決め、担当者によって運用されているケースがほとんどです。実際のところ、そのルールに則って、担当者の裁量でコミュニケーションを行うケースも多くなっています。

一方、いわゆる省庁のような縦型の組織では、運用するためのあらゆる“判断”を現場だけで行うことは非常に難しいということは間違いありません。ソーシャルメディア上でのコミュニケーションには、ある程度のスピード感を持って取り組むことが必須ですので、現状の組織でコミュニケーションを重視するのはかなり難しいと考えられます。また、同時に発信する情報がデリケートであるというのも大きな要因として挙げられます。政策や国際情勢などに直結する情報も多く、いち担当者といった個人的な視点は極力排除しなければならないでしょう。

それでは、実際のFacebookページをいくつかご紹介してみたいと思います。

外務省
いわゆる公式な情報のアウトプット先のひとつとしてFacebookを活用しているケースです。特に独自のコンテンツを準備しているわけではなく、淡々と情報を流しています。

文部科学省
コンテンツが盛りだくさんなのは文部科学省です。情報の発信に関しては、外務省と同じく公式リリースがメインではなるのですが、文部科学省内にある各局の紹介ページ、YoutubeやTwitterとの連携など盛り沢山な内容になっています。

Facebookアプリを活用する財務省の取り組み

無難な情報発信を行う省庁のFacebookページが多い中、面白い取り組みを行っているFacebookページがあります。今年10月に日本で開催される「IMF世銀総会」準備事務局のFacebookページで、運営母体は財務省になります。

ここで面白いのは、オリジナルのFacebookアプリを作って一般のユーザーに開放していることです。今回日本で開催される「IMF世銀総会」のデザインモチーフである「折形」という、日本の伝統的な文化を活用しています。

内容としては、その「折形」で作られたデザインフォントを使って、オリジナルのメッセージカードを作成できるというものです。Facebookアプリの紹介を見ると、古来から紙を折ることで「想い」や「願い」を表現してきたことから、その「想い」を伝える手段をアプリで提供し、ユーザーそれぞれが想いを込めたメッセージカードを作ることができるというものになっています。

ここで、面白いと思った点は…

①メッセージの内容が、参加したユーザーに委ねられている
②SNS上でシェアされていく仕組みを積極的に行っている

…という2つです。

前段でお話したように、リスクを考えて「情報を発信する」ということだけに特化したものが多い中、Facebookユーザーを巻き込み自由に参加できる場を提供しているというところで、かなり思い切った内容になっていると思います。これは、あくまでもユーザーの善意を尊重している点で、非常に特徴的だと思います。実際、実名ユーザーが多いからこそ、ユーザーの善意を尊重できたのかもしれません。

また、②についても①と繋がる部分ではありますが、自分だけのオリジナルのカードが作成できるというのは、非常に重要な点だと考えられます。ただ単に、流れてきたものよりも、自身でカスタマイズされた方が、Facebook上でシェアされる可能性が格段に高まります。

このように完全に固められたコンテンツではなく、参加ユーザーに多くの点が委ねられているところで、このアプリは非常に革新的だと言えるのではないでしょうか。簡単にオリジナルカードを作成できますので、みなさんもぜひ参加してみてはいかがでしょうか。 

IMF ・世銀総会準備事務局