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歴史と革新 – 京都・清水寺の先進的な取り組みが凄い

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こんにちは、アクトゼロの山田です。
いよいよ2015年も終わりに近づいてきて、今年を振り返る特集や2015年の年間ランキングなどを至る所で目にするようになりました。

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WebサービスやSNS等も特設のコンテンツを用意する中、Facebookも昨年に引き続き、今年も2015年のトピックスを発表しています。これは、Facebook所で取り上げられた話題を集計してランキング化しており、正に大きなニュースとして報じられた出来事が並んでいます。
その中に「日本」に関連するものがあり、「日本の場所」という項目もあります。上位には東京ディズニーランドやユニバーサルスタジオジャパンなど、メジャースポットが並んでいます。当然、来日した外国人観光客が話題にしていることも考えられますので、興味本位で各スポットの公式サイトを見ながら、外国語への対応状況を眺めていました。

そんな中、いかにも横道なWebサイトの中にあって、一際異彩を放つ「日本の場所」を見つけて、思わず見入ってしまいました。異彩を放つその場所とは、8番目に上がっている「清水寺」です。

充実したWebコンテンツ

まず、ぱっと見て、お寺と言う世界観を損なわないようにしっかりデザインされているサイトという印象を受けます。情報はしっかりと整理されており、参拝にあたって必要な情報や押さえておくべき基本情報が上部の分かりやすい位置にレイアウトされています。お寺ということもあって、あえて縦書きのメニューになっていますが、適度な行間によって読みづらさはありません。

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Webサイトの作りという点では、最近力を入れている寺院も増えていることから、珍しいことはないかもしれません。しかし、驚くべき点は、必要な情報以外の特設コンテンツが充実しており、しかも高いクオリティで提供されているところです。
清水へ参る道」と名前が付けられたその特設コンテンツは、清水寺をより深く知るための「感じる清水寺」「読む清水寺」「観る清水寺」という3つのパートから成り立っています。

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実はそれぞれのパートが「感じる清水寺=YouTube動画」「読む清水寺=Blog記事」「観る清水寺=フォトギャラリー」といった具合になっており、フォトギャラリーはtumblrを使うという、およそお寺のサイトとは思えない先進的な構成です。

003外部サービスの連携とコンテンツのクオリティが高く、Webを見ているだけでかなり満足はしてしまうのですが、やはりこれだけのものを見せられると、実際に行ってみたいという気持ちが沸き起こってきます。

また、このようなリッチなWebコンテンツだけではなく、PDF形式でフリーペーパー「FEEL_KIYOMIZUDERA」(PDF)も配布しており、印刷して楽しむこともできます。004さらに、FacebookもInstagramも積極的に活用しており、特にInstagramの写真には毎回数千のいいね!が付くなどかなりの盛り上がりを見せています。

2015.11.21 #kyoto #kiyomizudera #temple #japan #2015#TABLOID#清水寺#京都#日本#成就院#jojuin#ライトアップ

音羽山 清水寺|Kiyomizu-deraさん(@feel_kiyomizudera)が投稿した写真 –

必要な情報+訪れたくなるストーリー

このように(いい意味で)全方位的に攻めている清水寺の取り組みは、今後のWebの戦略にとって重要な形を提示していると思っています。
Webが担う大きな役割として、必要な情報を、それを求める人に対して適切な形で提供するというものがあります。情報の整理やインターフェイス、デザインなど複数の要素によって、効果を最大化する必要があります。

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そして新しくWebサイトの役割として出てきたのが、商品を購入する(清水寺の場合は参拝する)モチベーションを高めるというものです。もうすでに清水寺に旅行で訪れることが決まっている人は、「必要な情報」がしっかりしていれば特に問題ありませんが、いくつかの候補を挙げて検討している旅行者にとって、訪問したくなるような動機づけが必要となるはずです。訪問するまでの「ストーリー」を描いてコンテンツを準備することが重要で、清水寺の場合は、美しい写真や動画を使って疑似的に体験してもらう、そして読み物コンテンツでより深い理解を促すことで、訪問欲求を高める流れを作り上げていると考えられます。

事前に情報を調べるということが当たり前になった今、検討するユーザーに対し訪問(購入)するまでの動機づけは非常に重要です。
その動機づけの「ストーリー」をしっかりと作り上げることこそが、多くの企業が今取り組むべきデジタル戦略なのではないかと思います。

アクトゼロ / 山田