FacebookやTwitterとはちょっと違う – Instagramが炎上しにくいワケ

こんにちは。アクトゼロのプランナーズブログ、金曜日は山田がお届けします。

ソーシャルメディアを利用する話しになると、必ずと言っていい程、耳にするキーワードがあります、「炎上のリスク」というフレーズです。
個人の場合であれば「炎上」は自己責任で済まされるのですが、会社として取り組むケースでは、「炎上」は極めてデリケートな問題として扱われることが殆どです。

よく炎上が起こるサービスとしてTwitterが挙げられると思いますが、、Twitterの場合、興味本位の軽い気持ちで炎上行為に参加するユーザーも多く、火に油を注いで楽しんでいるだけんじゃないかと思うことも…。また、匿名性が高いというサービスの特徴と相まって、とにかく荒々しい言葉遣いを投げかけたり、人格を疑うようなコメントが投稿されたりというのも目にします。

そのため、昨今ではTwitterを避け、Facebookをメインに活用する企業も多くなっています。
Facebookの場合、規約で定められている通り、多くのユーザーが実名で登録することになっているため、匿名性を武器にした攻撃に晒されにくく、厳しいコメントであったとしても一定の節度を持ったコメントに留まることが殆どです。また、厳しい意見をもらうことはすなわち新たなビジネスチャンスに繋がることも多く、Facebook活用をより強化する企業も増えてきています。

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と、少し前置きが長くなりましたが、最近注目を集めるInstagramはどうでしょうか?
世界規模で見れば、すでにアクティブユーザー数ではTwitterを抜き世界第2位のソーシャルメディアとなっており、多くのユーザーが利用するサービスとなっています。自社アカウントの不適切な投稿による炎上は、そもそもすべてのSNSで同じ程度のリスクであるため一旦置いておくとして、外部要因による炎上の場合、InstagramはFacebook以上に炎上しにくいサービスであると考えています。

そう考える大きな理由は2つあって、サービスの“特性”と“立ち位置”によるものです。

共感を得られるのがクリエイティブ的センス

Instagaramは他のSNSとは異なるカルチャーを持っています。写真SNSと呼ばれる通り、写真を通じたコミュニケーションが行われており、その写真がただ単にスマートフォンで撮った“まま”ではないことがポイントになっています。いくつか用意されたフィルターや様々なエフェクトを使って、いかに“センス”の良い写真を共有するかが、共感を得るために非常に重要な要素なのです。

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Instagaramを使うモチベーションとして、“セルフブランディング”をしたいという潜在的な意識があるようで、センスの良い「ライフスタイル」や「ファッションコーディネート」を発信することで、自分自身のブランディングに繋げているのです。

ですから、そもそも注目を集めるための際どい投稿や、特定の誰かを攻撃する投稿は、他のSNSよりも少ない傾向にあると言えます。セルフブランディングを目的としているわけですから、自分の価値を下げるようなことはしないという考え方です。

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もちろん、一定数のアウトローなユーザーは存在しますので、100%炎上しないわけではありません。
また、表現の自由という名の元に、裸が絡む投稿などがされ、炎上とまではいかないまでも、議論の対象になることもしばしば起きています。
このあたりは、アートと猥褻の線引きが難しいこともあって、現在も様々な意見が飛び交っています。

消費者の窓口として機能するサービスではない

そしてもう一つの理由として、何か苦情を訴えたい時、晒し上げたいと思った時に、Instagramのアカウントに“突撃”する可能性がそこまで高くないことが挙げられます。Instagramのアカウント以前に、まずは企業のWebサイトやお問い合わせ窓口、そしてFacebookやTwitterが思い浮かぶのではないかと思います。
もちろん、他に窓口がない場合は、当然ながらInstagramに殺到はしますが、複数ある場合の優先順位は必ずしも高くないと言えます。

このように、ある意味「秩序」が保たれているInstagramは、企業が活用しようとするSNSの中では炎上リスクが低いサービスであると言えます。
ただ、とても大切なことなのですが、投稿する写真のセンスがすごく重要なのです。ただ単に写真を上げれば良いというわけではなく、クオリティやクリエイティビティで一般ユーザーに判断されます。
そういう点では、やはり一長一短、ソーシャルメディア戦略の目的を再考し、どのサービスを活用するべきか見極める必要があるのかもしれません。

アクトゼロ / 山田