10,000円分のQUOカードで17,000フォロワー獲得?コンビニ各社のフォロワー獲得戦略【ソーシャル定点観測】

ネットマーケティングレポート金曜日です。アクトゼロの黒沼がお送りします。

今日から不定期で、各業種のソーシャルメディアアカウントが直近一ヶ月でどのような活動をしていたのかをレポートする「業種別ソーシャル定点観測」をシリーズでお送りしていきます。第一回目の今日は、大手コンビニチェーン5社(セブン-イレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルKサンクス、ミニストップ)の動向を見て行きたいと思います。

今回はそれぞれのアカウントがフォロワー獲得のために定期的に行っている「抽選プレゼント」施策を中心に特徴的な事例をご紹介していきます。まずは、各アカウントの概況です。

解析には、UserLocalが提供する解析ツールSocial Insightを中心に、TOPSYなど各種解析ツールを使用していきます。

各アカウントの概況

Followers実数フォロワー数比較グラフ(Social Insight調べ)

合計フォロワー数トップはローソンの約328,000で、以降セブン-イレブン約212,000、ファミリーマート約114,000、サークルKサンクス、ミニストップと続きます。ほぼ知名度・事業規模順と言えますが、ソーシャルメディア分野への熱心な取り組みで知られるローソンが、フォロワー数では一歩先んじている感覚があります。

chart (4)フォロワー数性別比率グラフ(Social Insight調べ)

フォロワーの中で最も男性比率が高いのはファミリーマート、最も女性比率が高いのはセブン-イレブンとなっていますが、ほぼ男女比は半々です。

chart (6)フォロワーの地域別比率グラフ(Social Insight調べ)

中部地域に店舗を集中展開しているサークルKサンクスはやはり中部に多くフォロワーを抱え、中国四国地域に店舗が少ないミニストップは、同地域にフォロワーも少ないという、各チェーンの特性に沿ったフォロワー比率となっています。

フォロワー数の増加差分に注目します。

chart (8)フォロワー数増加差分グラフ(Social Insight調べ)

10月2日と10月16日に増加が見られるローソンのアカウントと、10月5日~6日にかけてと、10月8日~9日にかけて増加が見られるセブン-イレブンのアカウントが目につきます。それぞれのフォロワー数増加につながったと思われるツイートを時系列順にご紹介します。

10月2日のローソンのツイート

ローソンはこの時期、ご当地ハーフ&ハーフロールケーキ投票キャンペーンという期間限定発売ロールケーキの投票キャンペーンを行っていました。参加者が増えるほどに賞品が豪華になるというタイプのキャンペーンで、投票には、ローソンの公式アカウントをフォローする必要があります。

vote

 

新商品のPRを兼ねた、ソーシャルメディア拡散キャンペーンでしたが、この日ローソンが獲得したフォロワー数は923人ほどでした。

10月5日~6日にかけてのセブン-イレブンの施策

ディズニーファンの心をくすぐり、このツイートは7,100リツイートを呼び、このプレゼントの効果だけで推定2,000人のフォロワーを獲得しています。

10月8日~9日、セブン-イレブンのツイート

今回の計測期間内でもっとも多くのファンを集めたのが、次のプレゼントです。

 

この期間のツイートをTOPSYで解析すると、10月6日を境に、「ディズニー」から「1万円分のクオカード」に完全に移行しているのがわかります。

topsy

リツイート数は28,100人を超え、このプレゼントで獲得したフォロワー数は17,000を超えます。わずかQUOカード一枚=1万円の予算で、17,000人のフォロワーを獲得してしまったのです。フォロワー獲得単価が1円を切るというのは、ちょっとした事件です。プレゼントキャンペーンが強いとはいえ、これだけ有効だと、フォロワー獲得のためにキャンペーンサイトをわざわざ大金かけて作ったりするのが、勿体無く感じてしまいますね…。(仕事がら大きな声では言えない)

 最後の山10月16日のローソンのツイート

 

 

人気アニメ「まどか☆マギカ」のボイスアラームクロックで3,500ほど、ワン・ダイレクションファンイベントのチケットプレゼントで4,200のリツイートを呼び、これらのふたつのプレゼントキャンペーンで5,000フォロワーを獲得しています。

まとめ

セブン-イレブンとローソンは、Twitterでのフォロワー拡大のためにプレゼントキャンペーンを日常的に活用していますが、ファミリーマート、サークルKサンクス、ミニストップでは、店頭キャンペーンの情報発信はあっても、フォロワー数拡大のためにはキャンペーンを行っていませんでした。1万円のクオカードで17,000人のフォロワーを獲得したセブン-イレブンの事例は、「結局みんなお金(≒電子マネー)がほしい」という元も子もない成功事例でしたが、他業種でも真似しやすいキャンペーン施策なのではないかと思います。アクトゼロでは企業・官公庁のソーシャルメディア運用プランニングを行っていますので、ぜひお気軽にご相談ください。

アクトゼロ/黒沼