Vimeoが日本語対応に。収益化プログラムと共に映像制作者をバックアップ

高品質なオリジナル制作動画が集まっている動画共有サイト「Vimeo」。YouTubeの対抗馬として挙げられることが多いアメリカ発のこのサービスですが、先日11月4日に日本語を含む、英語以外の4ヶ国語に対応したことを発表しました。(2014.11.5 VIMEO 、新たな翻訳ツールと取り扱い通貨を加え国際サービスを拡充、日本語版ウェブサイトも登場

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Vimeo : https://vimeo.com/

Vimeoについては、過去に本サイトでも紹介させて頂きましたが(2014.2.5 シャレオツな動画が立ち並ぶ「Vimeo」って知ってる?)、アップロードする動画は必ずアップロード者自らが制作したものに限られているため、映像作家やアーティストといったクリエイター達が動画作品を公開する場として多く集まった結果、オリジナル性・クォリティーが高い動画作品が集まるプラットフォームとなっています。

早速、自分のIDとパスワードでログインしてみると、多くの部分が日本語に変わっていました。ただ、多くの部分で英語の直訳のような印象が残り、日本語的に怪しい部分も少なくありません。この点は、今後のブラッシュアップに期待です。ですが、これまでの英語表記と比べれば、英語に慣れない人にとっては段違いで使いやすくなっています。

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また、今回のアップデートで、翻訳サービス・Amaraの提供による字幕作成ツールを搭載。ユーザー自身が、表題や字幕ファイルを作成できる編集機能が無料で搭載されました。また、オプションでAmaraの翻訳者ネットワークを活用したプロレベルの翻訳による表題や字幕をつけることが可能になりました。

同時に、Vimeoのサービス内で使われる通貨も、それまでは米ドルのみでしたが、日本円を含む11種類の通貨に対応しました。

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これら一連のVimeoの対応は、映像クリエイターに対して大きなバックアップとなるのではないでしょうか。

Vimeoで収益化する3つのプログラム

Vimeoは、クリエイターが集まる場ということもあり、クリエイター向けの積極的なマネタイズのプログラムを準備しています。(アカウントの契約プランによって可能となるプログラムは異なります。)

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◆Vimeoオンデマンド(有料会員プランである”Vimeo PRO”のみ可能)
映画やドキュメンタリー番組のように、作品の形になっている動画を販売するプログラムです。時間を限ったストリーミング(48時間以内など有効期間は任意に設定できるようです)やダウンロードによる販売が可能になります。0.99ドルからの値付けが可能のようですが、多くの作品はストリーミングで5ドル程度での価格となっているようでした。販売価格の90%が制作者に還元されるという、高レートなシェア率もクリエイターからの支持を集めている理由となっています。

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◆Vimeo Tip Jar(有料会員プランである”VimeoPlus” ”Vimeo PRO”で可能)
気に入った動画に対し、チップを払うことができるプログラムです。たとえ少額だったとしても、新たな制作への資金援助となるだけでなく、制作者のモチベーション向上にも繋がるのではないでしょうか。チップの支払いにはクレジットカードかPayPalアカウント、チップの受け取りにはPayPalが必要のようです。

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 ◆Vimeo + Getty Images(全プランで可能)
静止画写真や動画の素材販売で世界的に有名なGetty Imagesを通して、自分の動画を素材として販売するプログラムです。Gettyのプラットフォームを通して、世界中のCM・映画・商品PVなどに利用され、収益を上げることが可能です。

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Vimeoでは、これまでも多くの日本人の映像クリエイター達が動画を公開してきました。今回の、サービスの日本語化や、通貨の円への対応は、こうしたクリエイター達の動画制作に対するモチベーションを高く引き上げる結果になると思います。

Vimeoは、日本は非常に重要な地域であること、2015年に完全ローカライズすることを宣言しています。今後、更なるサービスの向上が期待できるのではないでしょうか。

Photo by webtreats