効率アップ!Photoshopのアクション&ドロップレット作成で、大量のPSDファイルを一気にJPG保存!

こんにちは、デザイナーの小林です。

夜が冷え込み、布団が気持ち良い季節になってきました。
僕は秋が一番好きな上、ついに、はやぶさ2の打ち上げ日(11月30日)も決定したのでこれからがいろいろと楽しみです!

さて今回は、Photoshopのアクションとドロップレットを作成して、複数のPSDファイルをJPG保存する方法をご紹介します。
ランディングページなどの一枚ものでは特に必要ないかもしれませんが、何枚もの画像が必要になるバナー、アプリ、コーポレートサイトなどのデザイン提出時には強力なツールになると思います。

 

アクションとは

アクションとは、Photoshop での一連の作業を記憶しておいて、必要な時に再利用できるようにする機能です。
いくつもの作業をその都度メニューから選択して実行する手順を、アクション機能を使用することにより、2、3 のステップで自動的に実行することができます。
Adobe Photoshop Helpより

ドロップレットとは

ドロップレットでは、ドロップレットアイコンに画像ファイルやフォルダーをドラッグ&ドロップすると 1 つのアクションを適用することができます。
ドロップレットはデスクトップなどのディスク上に作成でき、実行するアクションの内容は自由に設定することができます。
Adobe Photoshop Helpより

つまり、1つのアクションを作成し、それをデスクトップ上などにドロップレットアイコンを置くことで、いつでもそのアクションをドラッグ&ドロップで実行できるということになります。
わかりにくいかもしれませんが一度やってしまえば簡単かつ実用性が高いツールですので是非お試しください。

最後の方では、今回作成したドロップレットも配布しますのでご覧ください。

STEP1: JPG保存するアクションを作成する

今回は下記のような5ページのデザインがあるとします。
(スマートフォンアプリのデザインという仮定。サイズはiPhone5の比率で適当に縮小したものです)

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まず、JPG保存するアクションを作成します。

①Photoshopを起動させます。

②アクションパネル右下のアイコンをクリックして新規アクションダイアログを立ち上げます。アクション名:JPG保存、セット:オリジナル(予めフォルダを作っておく必要があります。あとで変更できるので初期設定のアクションフォルダでもOKです)を選んだら、「記録」をクリックします。
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③するとアクションパネル下部に赤い丸ボタンが出ます。これは今「録画状態」という合図です。この状態からの操作がアクションに登録されていきます。
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④上部の[ファイル]→[開く](ショートカット:Ctrl + o)で、今回作成したPSDを1つ開きます。(アクションパネル内で下記のように「開く」が登録されていれば問題なしです)
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⑤ [ファイル]→[別名で保存](ショートカット:Shift + Ctrl + s)でファイル名は変えずに、ファイルの種類でJPEGを選び[保存]します。
※このファイル名は変えずにという点は重要です。ここを変えてしまうと、他のPSDファイルを保存時にもその変えた名前で保存されてしまい上書きされてしまうからです。
※別名保存でなく、書き出し(ショートカット:Shift + Ctrl + Alt + s)で行った場合、スライスが複数入っているPSDだとエラーが出ます。
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⑥[ファイル]→[閉じる](ショートカット:Ctrl + w)でファイルを閉じたら、アクションパネル下部の録画ボタンの左にある「停止」ボタンをクリックします。これでアクションの登録は終了です。
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STEP2: ドロップレットを作成する

①[ファイル]→[自動処理]→[ドロップレットを作成]をクリックするとダイアログが出ますので設定いきます。
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②ドロップレットを保存:
[選択]をクリックして、ドロップレットを保存する場所と、ドロップレット名を指定します(ドロップレットはexeファイルとして保存されます)。今回はデスクトップに【JPG保存】というドロップレットを保存したいと思います。
※この時の[保存]ではまだexeファイルは作成されません。

実行:
さきほど作成したアクションを指定します。セット:オリジナル、アクション:JPG保存です。この時、「”開く”コマンドを無視」にチェックを入れてください。チェックを入れないと、PSDの読み込んだ時点でストップしてしまいます。

実行後:
[保存して閉じる]を選択します。この時、「”別名で保存”コマンドを省略」にチェックを入れてください。チェックを入れないと、保存時にストップしてしまいます。

最終的に下記のような状態で、[OK]をクリックします。
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③保存した場所にドロップレットのexeファイルがあればOKです。
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STEP3: PSDファイルをドロップレットに放り込む

①JPG保存したいPSDファイルが入ったフォルダを、デスクトップ上で、ドロップレットにドラッグ&ドロップします。
※「test」フォルダに今回作成したPSDが入っています。
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②処理が行われます。終わるまではPhotoshopに触らずにいましょう。

③終わったら、PSDが入っていたフォルダを確認します。全てJPG保存されていたらOKです!
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補足: PSDファイルとJPGファイルを分けて保存したいとき

上記だとPSDとJPGがごちゃ混ぜになるので、PSDが多い時ちょっと面倒です。なのでフォルダで分けてみます。

①ドロップレットを再度作成します。今回は【JPG保存_フォルダ別】という名称にします。ここで、実行後:[フォルダー]を選択します。そうするとJPGの保存先のフォルダを指定できます。新しいフォルダの作成もできるので、testフォルダ内に「JPG」フォルダを作成します。
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②デスクトップに「JPG保存_フォルダ別.exe」ができているはずなので、先ほどと同様に、「test」フォルダをまるっとドロップレットにドラッグ&ドロップします。

③「test」フォルダ内に「JPG」フォルダがあり、その中に各JPGができていればOKです!
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  ※注意点  
この【JPG保存_フォルダ別.exe】の場合、実行後の保存先が明確に決められているため、他のフォルダ名のPSDを対象にした場合も、この「test」フォルダ内の「JPG」フォルダに保存されてしまいます。なので、この方法はPSDファイルが非常に多い時に、プロジェクト単位で作成するのが良いかと思います。
最初にご紹介した【JPG保存.exe】は保存先を指定していないため、他のフォルダ内のPSDもそのフォルダ内でJPG保存され、汎用性があります。

最後に

やや複雑に感じられたかもしれませんが、アクションとドロップレットの基本的な使い方かと思います。
同じような作業が続くときは、その動きをバラして考えて、アクション登録してドロップレット作成やバッチ処理できないか考えてみると良いと思います。大幅な時間短縮になるかもしれません!

最後に、今回のドロップレットが上手く作れなかったという方は下記よりダウンロードしてみてください。

btn汎用性のある【JPG保存.exe】のみになります。
Photoshop CC 2014で作成しています、バージョンによってはうまく動作しないかもしれません。