あなたの死後、webに漂流するデータ・アカウントにどう対応する?

ネットを活用している人であれば、恐らく何らかしらの形でクラウドのサービスを利用していると思います。他のユーザーとファイルを共有するだけでなく、プライベートで重要なデータもそこに保管している場合もあると思います。

もし、明日、あなたが急に事故に遭い、死亡してしまったとしたら、その重要なデータはネットのどこかに永遠に保管されることになってしまう…。そんな万一の場合に備えた、自分の死後に備えるサービス、「Yahoo!エンディング」が先日14日、開始されました。

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 Yahoo!エンディング http://ending.yahoo.co.jp/

このサービスでは、ユーザーの死亡が確認されると、オンラインストレージサービスである「Yahoo!ボックス」のデータ削除や、オンライン決済サービス「Yahoo! ウォレット」の課金を停止したりすることができます。

その他にも、生前に自分の葬式をオンライン上で手配ができる『葬儀手配』、相続税や遺言状などをネット経由で専門家に依頼できる『相続・遺言』、ユーザーが死亡した場合に、事前に作成したメッセージを最大200人に送付する機能などが提供されています。

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ただし、これらのサービスを受けるためには、生前にヤフーで予約した葬儀手配を利用しなくてはなりません。そのため、ユーザーは生前に葬儀の手配を行い、”生前予約番号”と専用電話番号を家族や身内などに伝えておく必要があります。ユーザーの死後、生前予約番号を伝えられた人が専用の電話番号に連絡すると、葬儀社を通じて火葬許可証の写しをヤフーに送付、ユーザーの死亡確認後に生前に登録していた生前準備サービスが実行される流れとなります。(この”生前予約番号”を、死亡したユーザーの周囲の人間が忘れずに伝えられるかどうかが一番の課題かもしれません。)

ネットにおける「終活」

インターネットが身近になった昨今、私達は様々なネットサービスを活用しており、それらは生活の一部となっている人も多いでしょう。ネットに上げられたデータや、サービスのアカウントが自分の死後、どのような扱いになるか、大きな感心事となっています。弊社の黒沼が書いた記事では、各種サービスのユーザーのアカウントが死後、どのような扱いになるかをご報告しています。(参考:2013.3.1 ネット上に生き続ける、故人のかけら

ユーザーの死後、Facebookでは親族の申請により、追悼アカウントに変更したり、アカウントの削除ができます。(リンク) Twitterでも、権限のある遺産管理人または故人の家族による申請で、アカウントの削除が可能です。(リンク

Googleで は、ユーザーが死亡するなど、放置された状態の Google アカウントを、事前にどのように処理するか設定しておくことができる「Googleアカウント無効化管理ツール」を昨年4月にリリースしています。

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あなたの死後、ネットに残されたデータや、webサービスのアカウントはどうなりますか?誰にでもいずれやってくる死。今一度、考えてみてはいかがでしょうか。

Photo by eliot.